YouTubeゴルフチャンネル開設

私が初めてゴルフのクラブを握ったのは1990年。プロ野球のドラフトでオリックスから1位指名を受けた直後でした。プロに入ればゴルフをするのは当たり前。そんなことを周りのプロ野球関係者の人たちに言われて始めたような気がします。

最初のラウンドは160ぐらい叩きました。それでもゴルフを続けたのは、その難しさが私を引き付けたのかもしれません。最初は打ち方も知らず、真っ直ぐ打てませんでしたから、技術的なことばかりを考えて練習場に通っていました。ゴルフコースに出ても、常に打ち方を考えてプレーしていました。その間は、ある程度は上手くなりましたが、実力以上のびっくりするようなスコアは出ることはありませんでした。

それがある程度、打ち方が安定してきて、周りの人にも上手くなってきたと言われるようになると、スイングのことはあまり考えず、楽しんでプレーできるようになっていきました。特にアメリカに渡ってメジャーリーグでプレーするようになってからは、シーズン中でもプレーするようになりましたので、練習場でしっかり打ってからラウンドするというよりは、ちょっとウォームアップしたら、すぐにラウンドで楽しむということが多くなりました。ゴルフをするとは言ってもシーズン中ですから、やはり野球中心になるのは当然の事。ゴルフはあくまで気晴らしの範囲でした。ですので、練習して疲れてボールパークに行くという訳にはいかないので、自ずとゴルフの練習はしなくなります。

しかし、意外にもシーズン中でも時々、良いスコアが出るのです。スイングのことなどは考えず、良いスコアを出そうとも思わず、ゴルフを楽しみながら、ただターゲットを見て打つだけだったからです。ゴルフのメンタルを学んだ今、それはゴルフにとって一番大事なことだと知りました。楽しむ。ただターゲットを見て打つ。これが一番重要なことなのです。

USGA(アメリカゴルフ協会)が出している統計によると、ここ20年の間にゴルファーのハンディーキャップは、ほぼ変わっていないと言います。毎年、10ヤードは飛距離が伸びるというドライバーが開発され(毎年10ヤード伸びれば、10年で100ヤード飛距離が伸びてしまう)、曲がらないアイアンというものが開発され、確実に入るパターというものも開発されています。その上に、コンピューターなどでスイング解析ができるようになり、飛距離計測器も誰でも買えるようになって、練習場で自分の飛距離を正確に知ることもできます。ちょっと調子が悪くなってきたなと思ったら、レッスンプロに助けを求めることもできます。それだけゴルファーにとって恵まれた環境が生まれてきたにも関わらず、皆のスコアの平均が良くなった訳ではないらしいです。

それはどういうことかは、私は説明できます。初心者はある程度ゴルフのレッスンなどを受けて、スイングを固める必要があるが、ある程度(これは定義が難しいが、100を切るぐらい)になれば、スイングのことを考えるよりは、メンタルのトレーニングをする方が、断然にスコアが良くなります。あるいはもっと言えば、スコアのことを考えないようになると、スコアはもっと良くなります。

これまでずっとスイングにこだわってきた人たちには、この説明はクエスチョン・マークが頭の中に一杯現れているはずです。でもこれは言い切れます。ある程度まで行けば、特にラウンド中はスイングのことは忘れてメンタル重視で、あるいはコースマネージメントのみを考えてプレーする方がよっぽど満足のいくプレーができます。

私のYouTubeチャンネルでは、そのようなメンタル面、コースマネージメントの仕方について、私のラウンドをお見せしながら語っています。私が普段どんなメンタリティーでラウンドしているか、あるいは練習方法などもご紹介できればと思っています。ぜひご覧ください。

Shiggy Golf Channel

長谷川滋利