以前に述べましたが、株を買うならその企業を丸ごと保有したいと思うような企業を探すべきです。そのような企業は、バフェットの言うところの消費者独占型(Consumer Monopoly)の企業であるべきです。わかりやすく言うと、その町から隣町に行こうと思うと、湖の上を通る有料ブリッジを通らなければ行けない。つまり、その有料ブリッジの所有者は、その町の人が隣町に行こうと思うと必ずその橋を通らないといけないので、独占ビジネスができるという訳です。そのような橋を持っている企業を消費者独占型企業と言います。その橋の所有者(企業)は、そこに人が住んでいる限り将来もずっと安泰でいられます。インフレが起きても、料金を上げればいいだけです。
そこまで極端なビジネスを見つけることは難しいことですが、それに近いビジネスを行なっている企業は見つけることができます。昔で言えばUSAトゥデイという新聞社(ガーネットという親会社が保有している)や、アメリカのテレビ会社のABCやCBS、NBCなどのいわゆる三大ネットワーク。これらは、広告・宣伝などからの収入を得てビジネスを成り立たせていますが、今のようにインターネットがない時代では、ほぼ独占的に広告・宣伝を行なっていました。
もっと分かりやすい分野では、いつも使うもので、保存が難しい、しかもブランド力が強い製品、販売する業者が扱わなければいけないような製品、コカ・コーラ、ジレットの髭剃りなどがそれにあたるでしょうか。ビザやマスターカード、アメリカン・エクスプレスなどのカード会社などもカード社会のアメリカでは消費者独占型企業となります。
新薬開発費などがかなりかかるために、私はあまり好みませんが、これだけコロナなどのウィルスで世界が苦しむ時代には、やはりファイザー、メルコなどの製薬会社も消費者独占型になれる企業です。
次回には、もっと詳しくファンダメンタルズなども含めて、消費者独占型企業について述べていきたいと思います。